「俺だって目の前の事しか考えれなかったりするよ。まぁでもそこまで悪いことじゃないと思うよ。それだけのめり込めるって凄い事なんじゃない?」



「そうですかね…?」



「そりゃぁ、まぁ先を見越して考えるのが一番だけど、それで悩んで何もしないよりかは全然いいと思うし、俺の事追いかけて来てくれたでしょ。柊城に見つかったらどうするつもりかは知らないけど、俺は嬉しかったよ」



なんだか少し元気が出た



「考えすぎも良くないよ。俺がいつでも話聞くからさ」



ヘラヘラと笑いながら先輩は私の肩を軽く叩いて



「そろそろ授業終わるから。これあげるから、頑張って」



いつしか貰った着色料が物凄いあの飴を私に握らせて教室に帰っていった




櫻木先輩何してるかな



そう考える余裕も出てきた




そういえば、ばいばい先輩の誕生日が近かった



櫻木先輩は確か秋だった



何がいいのかな


アクセサリーかな、お洋服かな、靴はサイズが難しいし…



教室に戻る途中に詩音がいた



「花優愛、迎えに来たよ(笑)…大丈夫?」



「ありがと、大丈夫。」



先輩と仲良くしてもらっている、という事は直接話をしていなかったから、相談するのは無理だった



それ以前に、詩音は群を抜いて考え方が幼かったから、基本的に相談は避けていた



先輩に直接聞こう




お友達にプレゼントを買った事がなかった私は、わくわくしていた



そこまでのお友達がいなかったんだ