「おはよう。今日からまた一緒に登校しようね」


櫻木先輩が笑顔で言った



ばいばい先輩と しばらく並んで歩いていたから身長差に違和感があった


素直に懐かしいと感じる事が出来なかった



「あっ、ネックレスつけてくれたんだ」



正直、つけようかつけまいか迷った





私は結局何がしたいんだろう




自分がよく分からないまま、先輩の話に頷いて脚を動かすだけだった



授業中も黒板を写すだけで何も頭に入らないし、友達の話も覚えていなかった



ネックレスは見えないように制服の下に突っ込んだ



けれど、普段ネックレスなんてしないから、すぐにでも外してしまいたかった



そう思いながら付け続けた私も私だけれど。




何日かして、ばいばい先輩が学校に来始めた


大丈夫ですか、の一言が言えなかった


それでも、廊下で見かける度に気になって、先輩の顔を見たら一度だけ目があった時があった


その瞬間に、ばいばい先輩はニコリと笑って通り過ぎていった


2人と仲良くする方法はないのだろうか


自分の不器用さにイラついた