『もしもし。』


『りさ大丈夫か?
もう変な男たち帰ったか?』


『うん。
もうさっき帰ったよ。』


か細い声。
不安なのだろう。


『うちに泊まりくるか?
くるなら迎えに行くけど。』


『ううん。大丈夫。
うちで寝る。ありがとね。』


『わかった。
なら明日朝迎えに行く。
おやすみ。』


電話をきって
1階へと降りてゆく。


あちらこちらにカメラ。
やはり風呂場やトイレまで。

人権もプライバシーもくそもない。



部屋へと戻り窓を開けてみる。
外にはスーツ姿の男たちが
ウジャウジャといた。
何をしているかは見当がつく。


おれはベッドに横たわり
目を閉じた。


カメラに監視され
誰かの視線のようなものを
感じながら眠りに着いた。