なんで…
なんで…?
「いーんちょ?」
首を傾げる梶原くん
私は咄嗟に俯いた
頭が…痛い
胸が痛い
ココロが
痛い
「いいんちょ…」
そう呟いた梶原くんに
私は手をのばした。
ぎゅっと梶原くんの制服を掴んだ。
「痛い…」
ポツリと呟いた
「痛いよ…」
「日比谷…?」
私の変化に梶原くんが
驚いた声を上げる
「ねぇ、梶原くん、痛いよ…」
梶原くんの顔を見上げた。
目に溜まった涙が流れ落ちた。
「日比谷?どした?」
梶原くんは屈んで
私と同じ目線になった
「痛いの…!もう、わかんないよ…梶原くんといたら、ココが痛くなるの!」
私は梶原くんの胸を強く叩いた。

