「……ん」
目を開けると
真っ白な世界だった。
「あー、いーんちょ、起きた!」
私の顔を覗き込む梶原くんが
視界に入った。
「あ…れ?私…」
何が起こったの?
わけもわからず
上半身を起き上げて
辺りを見回した。
「保健室…?」
窓から太陽の光がカーテンの隙間から覗く。
「いーんちょ、いきなり気ぃ失うんだもん、びっくりしたよ」
気を失う?
私が?
「でも、よかった…」
え?
梶原くんが私の頭を優しく撫でた。
目を見ると
なんだか切なそうで
でも安心したような
複雑な表情。
「死んじゃったのかと思った」
またすぐ笑顔に戻る梶原くん
「死ぬわけないでしょう」
梶原くんの目を見つめたまま
私は言った。
「やっと“いつも”のいーんちょってとこかな」
私から手を離して
ニコニコと微笑んでいる。
“いつも”の

