「ふぅ~・・・」

大きく息を吐き、深呼吸を繰り返す・・・・・・・・

私、笈川椎香。

今私の目の前にあるのは、城富士高校北校舎。

そして、私の隣にいるのが、城山健吾。

健吾は私と幼馴染で、仲も・・・・いいのかな?

「椎ぃ!!早くみよーぜ!」

「ぅッうん!まって~!」

そう返事をして、健吾のもとへ向かう・・・・

「椎何番?」

「私ぃ?」

そういって、手にある紙を見て、受験番号を確認する・・・

345これが私の受験番号だ。

紙に書かれてある通りの番号を告げる・・・

「えっと・・・345・・・・・・・健吾は?」

「俺は・・・・219・・・」

「少し、小さめの声で返事をした健吾・・・・」

怖いのかな?

でも恐れることないよ。健吾は私よりもずぅッと頭いいし、

本当なら、もっといい高校行ってもいいはずなんだけどね?

私が無理言っちゃったからかな?

・・・・だから、健吾は恐れる必要なんてない。

怖いのは私だよぉ・・・・・

「じゃあ俺椎の番号見るからね?」

「ぅん・・・・」

さっきの健吾よりもずっと小さい声で、返事をした私。

「フッ・・・・大丈夫だって・・・・心配すんな」

そう言って、私の頭の上に手を置いて優しくなでてくれた。

馬鹿・・・・そんなことされたら、顔真っ赤になるじゃん・・・・

そんなことを思いながらも、『ありがとう』って、

優しく言い返した。