「恭はやっぱり英語なんだね。」

小鳥遊に笑われる。

「…得意だからな。」

「得意な理由が笑えるけどね。」

「I say kill more.」(それ以上言ったら殺す。)

「とっさに英語で切れるあたりさすがだよ。」

小鳥遊がニコニコと話す。

「Shut up. I really get mad!」(うるさい。本当に怒るぞ。)

治らない英語。

癖って恐ろしい。

「あっはっは。面白いね」

「Even if the proponent of Ro circle ratio unwilling silence.」(黙る気がないなら円周率でも唱えてろ。)

「今のどういう意味なんでしょう?」

「…黙る気がないなら円周率でも唱えてろ。という意味。」

美咲の疑問にすんなり返す千鶴。

「円周率なんてよく英語で言えたわね。」

「あはははは。それはね~」

「Belt up!Takanashi allow even more I say.」(黙れ!それ以上言ったら小鳥遊でも許さない。)

人の恥ずかしい過去を出されてたまるか。

「っていうか恭!いい加減日本語喋りなさいよね!」

何故か鈴に切れられた。

「…あまり得意じゃないみたい。」

千鶴が鈴に哀れみの目を向けながら離してくれる。

「そんなことないわ!」

いつもどおり即否定する鈴。

「…じゃあ勝負。今日一日、私たちは日本語以外で会話をする。日本語を使ったら負け。いい?」

「やってやろうじゃない!」

さりげなく巻き込まれた俺たち。

「Hazime Hiraku then.」(じゃあ開始。)

そうして俺達の戦いが始まった。

ちなみに負けた奴はジュースをおごるらしい。