「じゃ、皆で職員室の二村んとこでも行くか。」

「…二村?」

「俺と鈴の「クズよ」
…遮ってまで言うことか?

「…担任?」

「千鶴ちゃん通じてます∑」

「長瀬さんが毛嫌いしている人を推理したってわけですか。さすがですね。」
皆好き勝手言い出す感じ。

…遅刻への危機感は皆無だな。

「じゃ、ま。さっさと行って終わらせますか。」
適当にまとめて職員室へ。


「生徒会の面々が遅刻とはいい度胸してやがるな、おい。」

「うるさい!あんたに文句言われるようなことなんてしてないわよ!」

「遅刻は十分怒られることだと思うが?」

職員室に入った途端に鈴と二村が言い合いを始める。

「…先生。理由を話させてください。」

「ん?…わかった。聞いてやろう。」

なんか上から目線で腹がたつな…。

「…恭。説明して。」

「丸投げするのな。」
まさかの判断だ…

「あぁ~…このメンツに谷も加えて登校してたんだがな…谷いじってたらすねてどっか行っちまって。それ探しがてらきてたんだが見つからなくて、諦めた頃に鈴がいろいろ騒ぎ出したんだ。で、結果が遅刻なんだが?」
打ち合わせ通りの言い訳をしてみる。

「え?それリアルに?Really?」

「…Yes。」
なぜ急に英語。

「えっとえっと…りん、いず、ふりーだむ!です。」

発音がひどい上に直訳だと『鈴は自由!』となるが…あながち間違いじゃないような…

「美咲いとらうたし」

「…なぜそのチョイス。鈴のチョイスはよくわからない。」
ちなみに今のだと『美咲はとても可愛らしい』という意味だ。

「えっと…鈴ちゃんはあなかしこです。」

「鈴にあなかしこって…」
あなかしこ=恐れ多い な。

「お前ら自由すぎる…怒られる気ないだろ…」

二村がなにか嘆いている。