「流石葵だな。社長が作らせた隠し部屋だ。」

「ここの理事長さん、社長の親戚なんだってー。」


冴はそう言いながら壁の一部に触れる。


すると静かに壁は扉のように開く。


「すごいよねぇ。指紋照合の最新機会だよぉ。勿論、葵の指紋も入ってるよ♪」

「入ってるのは俺と冴。社長に葵。Dollの社員数名だ。」


隠し部屋は結構広くて、テレビにソファ、ベッドなどが揃っている。


「防音の壁だから、周りには聞こえないしぃ。」

「…会議室に人が出入りすることは?」

「それもない。会議室の鍵は4本しかないからな。俺と冴と葵と社長。それぞれ一本ずつ。」

「だから安心してこの隠し部屋に来れるんだよぉ。」