「真っ直ぐ、真っ直ぐ……。」


葵は地下牢の中を、ただ真っ直ぐと進んだ。


ハルカを信じて。


「……?葵、そこ、行き止まりなんじゃ……?」

「……大丈夫。」


行き止まりの3メートルほど前で、葵は止まった。


「石……。色の違う、石……。」


葵は視力がいい。


薄暗い地下牢の中、色の違う石を見つけるぐらいたやすい。


「……あった、あれだわ!」