「恋たちの大切なもの……?」 「俺らの大切なものって、なんだ……?」 「うふふ……。あるでしょう……?アタシは、人の大切なものがだぁいすきなのよぅ……。」 クスクス、と妖艶に笑い続ける唯。 自分の大切なものを探す恋と玲。 「例えば、恋ちゃんのだぁいすきなお母さまの形見とかぁ……。」 「………!」 「玲くんの尊敬するお父さまの遺品とかねぇ……?」 「……それは……!」 幼い頃に恋と玲は親を亡くした。