それと、フラフラしながら膝を付く葵。 「疲れたフリして、隙を伺ってたんだ。」 「案の定、隙を見せてくれたけどね。」 二人は、演技をして葵の隙を伺っていたのだ。 「うっ…。なにこれ、気持ち、悪…。」 「それね、……麻痺性の毒が塗ってあったの。」 「体が麻痺して動かなくなるだろ?」 葵は、辛そうな表情を浮かべる。 「さぁ、連れて行こう。……Valkyrieのもとに。」 「…そんなの、御免だわ。」 葵は手に持っていた短剣を、自分の太股に刺した。