「貴方達は私のこと知ってるのに、私は貴方達の事知らないなんて、不公平でしょう?」 「……ふざけたことを、」 その玲汰の言葉を、恋架が制する。 「玲。……恋は、いいと思う。確かに、公平じゃない。」 「恋…。」 恋架と玲汰は、私を睨む。 そして、あらかじめ決めておいたような言葉を言った。 「初めまして孤独な黒兎よ。」 笑みを浮かべた恋架が、言う。 「今宵は孤独な貴女を、幻想の世界へ誘おう。」 二人は、一礼してから、懐からナイフを取り出す。