「じゃあ、また明日ね~」


「うん、純ちゃんばいばいっ」


ついに放課後がきてしまった。

『4時に6組行くから』


あたしは席について、翔くんを待つ。


「高木、大丈夫か?
 俺も一緒に…いれないか。
 坂下がくるまでここいていいか?」


「うん… ありがと。
 てか部活いかなくていいの?」


「あぁ、遅くなるって言っておいた。
 お前のこと心配だからな」


「え… あ、ありがと」


「おう」



翔くんがくるまでの20分はずっと沈黙。

でも安心できた。

原田がいなかったら、1人で、不安で、苦しかったと思う。


「俺そろそろ部活行くな。
 坂下も来るだろうし。
 …そーんな暗い顔すんなって!
 じゃあ、また明日!」

原田はあたしの頭をポンポンっとしてから教室から出た。



――――5分後


翔くんは「遅くなってごめんな」と言いながら、教室に入ってきた。