「ついたな」


「うん…」


あたしたちは今、
3年2組の教室の前にいる。

中からは少しだけ話し声が聞こえてくる。


「こっち来てみろよ。
ドア少し開けるからさ」

ガラっと小さな音が鳴ったが、
中にいる人は気付いてない様子。

その隙間から中を覗いてる原田。


「早くこっちこいよ」


そう言われ、ドアに近づく。

ゆっくり中を覗いてみると…


知らない先輩と、翔くんが
キスをしていた――――