ばいばい。





走ってコートを出ると、体育館の前でひろやは寒そうに体を揺らして、ポケットに手を入れて、白くなる自分の息を見つめていた。





「ひろやっ!!」





少し離れたところから呼ぶと、ひろやは一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐ微笑んで手招きしてくれた。





ついあたしは嬉しくて顔がにやけて、ひろやの胸に抱きついたときは、満面の笑みだった。