カベの向こうの女の子

話の内容からすると俺の女を監禁しているらしい



とはいえ、俺には彼女なんかいないしただのいたずらだろうと俺は鷹をくくっていた


突然わけのわからない脅しをかけてきて、相手はきっと基地外だとふんだ



相手は俺になんか憎悪を抱いてるらしく、やたらと強気な喧嘩腰だ



だけどだ



俺だって暇じゃない



明日だって仕事だし、そんな馬鹿馬鹿しい悪戯に付き合ってられるかと思って電話を切ろうとした




でも相手から、あの高校の名前がでて、背筋に寒気が走った



春菜の顔が真っ先に浮かぶ



さっきまでは馬鹿にしていたけど、そんな余裕がなくなっていく



俺はドスのきいた声で相手を脅して本当かどうか探ったが、相手はとにかく来いの一点張りだ



しかもよくよく聞いてみると、電話の相手は中学時代の学年が1つ上の面識のある相手だった




名前は須釜(スガマ)


中学を卒業してからは会っていないから今はわからないが、中学時代はイタいくらいに意気がっていた