森の奥の奥の奥に…。
小さな小さな小屋がありました。
そこには、野獣が住んでいると言われ、誰も近づく者はいません。

「何故なら、その野獣は、人を嫌い、人を食らうからです。」
ゆっくり、ゆっくりと話していく。
聞いている子供に、伝わりやすいように。
「しかし、ある日。その野獣の元に、一人の少年が現れたのです。」

それが、私と、“あなた”の物語の始まりでした。

これから語るのは、私の昔話。

私が“まだ、「野獣」だった頃”のお話ー…。