「えっと……」
やばい……
ドクドクと、急速に鼓動が早まっていくのが分かる。
どうしちゃったんだろう急に、しかもそんな真面目な声で…
「果歩」
「えっ、はい!」
「今から、会おうか?」
そんな響きに、私はさらに目を丸くする。
い、今から!?
時計を見れば、もう12時はとっくに過ぎている。
「ほ、本気?」
本気で言ってるの!?
そう焦った瞬間、すぐに陽生が電話越しでクスリと笑った。
「な~んてな」
「へ?」
「冗談だよ、つーか明日も朝早いんだろ?」
「え、まぁ……」
なんだ、冗談なんだ……
ビックリした半面、何故か期待してしまった私もいて妙にがっかりしてしまった。



