甘い体温②・後編・


そしてあっという間に月日は流れ、気付けば3年が過ぎた。


相変わらず私はバタバタと忙しい毎日を送っていたけれど、2年前、ついに入院中の母が永眠した。

当時はさすがにショックを隠しきれなかったけれど、でも悔いはない。


母とは自分なりに和解も出来たし、愛心にも会わせることができた。ちゃんと綺麗なお別れができたと思うから。


正直ちょっぴり寂しい時もあるけれど、それでも今はとても清々しい、心穏やかな気持ちで毎日を過ごすことができていた。






「よーし、出発するぞ」


「はーい」



3歳になった愛心が嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる。


今日は待ちに待った家族3人プラス、ブラウンと一緒にプチ旅行の日だ。


朝早くから準備したお弁当と着替え、そして澄み渡るような青空の下、私達は楽しいひと時を過ごす。



「ママー見て見て、可愛いの見つけたぁ」


「え、どれ?本当だ。四つ葉のクローバーじゃない。どこで見つけたの?」


「あっちー、パパと一緒に見つけたの。これねママにあげるね―。なんかいいことがあるんだって」



そう言って再び陽生の所へ走って行く光景に笑顔がもれる。


愛心がきゃっきゃ言いながら陽生に抱きつく。


そんな姿を見てやっぱり楽しくて仕方なかった。