「何だって?」
さすがにその言葉には陽生もカチンときたようだった。
だけど…
「そんなに目くじら立てるなよ。俺はこれでもお前達をめでたく思ってるんだから。何はともあれことが上手く運んだんだからよかったじゃないか。
親父も言ってたぜ、あんな風に説教されたのは今まで初めてだって、むしろこの私にあんな意見を言えるなんて大したもんだってな」
「………」
これには私がうっ……となる番だった。
それはいったい褒めてるの?けなしてるの?
真咲さんの分かりずらい言葉に戸惑いながら、終始顔色を変えるばかりの私。
「とにかくおめでとう。これからは身内としてよろしく頼むよ。まぁ、家族3人仲良くやってくれ、じゃ」
そう言って満足そうに帰っていった真咲さんに私も陽生も後味の悪い空気を飲まずにはいられなかった。
「ったく、何なんだあいつは……」
本気で不愉快そうに腕を組んだ陽生に思わず私も納得しちゃったけれど、でも……、祝儀袋と一緒に手渡された赤ちゃん用のプランドものの靴。
それを見た瞬間、なんだか不思議とそんな気持ちは浄化されていくような気がした。
「いったいどんな顏してこれを買ったをだろうね?」
「えっ?」
「ううん。こっちの話…」
分かりにくいけど、お兄さんの誠意だけはちゃんと伝わったような気がした。



