そんな言葉に顔が熱くなる。
陽生の溺愛っぷりは結婚しても尚も健在だ。
むしろ余計ひどくなったように思えるのは誰が見たって間違いなし。
終始緩みっぱなしの顔をして私に「好きだよ」なんてベッタリとくっついてくるから
「もう、暑いんだからあんまりくっつかないでよ……」
ついついそんなことを言ってしまう。
可愛げないな、と思いつつも砂糖以上に甘ったるい抱擁を前にして翻弄されっぱなしの私だった。
「なぁ。いつ頃産まれるかな〜」
そんな私を無視して陽生がくっついたままお腹を触る。
優しく労わるように撫でる姿はもう私以上に待ち遠しいって顔だ。
「ん~どうだろう?一応明日が予定日だけど、今一産まれる気配がないよねぇ?」
「そうだな、こればっかりは俺にも分かんねーしな」
ははっと笑った陽生が膝に上にあった私の手を握る。
「ま、焦らず堂々と構えてろよ。必ず産まれてくるんだから。あとはお腹の子のタイミングに合わせて果歩はいつも通りの生活してろ」



