正装姿で寄り添う2人。
もちろん、私が着てるドレスは純白のウエディングドレスだ。
ちょうど1ヶ月前、私達は海の見えるゲストハウスを貸し切って結婚式を挙げた。
盛大に、とは言わないけれど友達や親戚、陽生の仕事関係の人を呼んでささやかな挙式をしたんだ。
『けじめとしてちゃんとウエディングドレスを着せてやりたい』陽生がそう言って、静香さんと計画を立ててくれたのを今でもはっきりと覚えてる。
光治さんは「どうせやるならうちのホテルを1日かし切って盛大にやりなさい」
と言ってくれたけれど、それは丁寧にお断りをした。
だってさすがにスケールが大きすぎるんだもん。
私達はあくまでケジメとしてやりたかっただけだし、本当に気兼ねなくできれば十分だったんだ。
一緒に意見を出し合い、マタニティー用のドレスを選らんだり、とにかく色んなことが新鮮で、今思い返してもとても充実した毎日だった。
「本当にいい式だったなぁ~」
「ああまじで、最高に綺麗だったよ」
アルバムから視線を上げた陽生が何を思ったのか突然私の頬にキスを落とす。
そしてそのまま私の肩を引き寄せると、今度は耳元に甘ったるい声で脳を刺激した。
「ま、今でも十分綺麗だけど…」
さらに引き寄せられた瞬間、耳タブを舐めらられ思わず肩が飛び上がる。
「昨日より今日、今日より明日。こうして隣で見る度にいい女になってくから正直困ってるよ」



