「ただいま〜」
「おかえり」
その日の夜、仁さんが帰ったあと陽生が私の手を掴み、何食わぬ顔でソファーへと座らせた。
その顔はなんだか嬉しそうで……、「ほら」と笑みを浮かべると私に大量のアルバムを渡してくる。
あ……
それは忘れもしない見覚えのある写真達。
ページを開いた私はその嬉しさから、終始顔の筋肉が緩んでしまった。
「やっとできたんだ〜」
「ああ、今日の昼に連絡があってさ、仕事が終わった帰りのついでにもらってきたんだよ」
「そうなんだ、なんか懐かしいなぁ……まだ1ヶ月しか経ってないのにね」
「だな、でも俺は昨日のことのように覚えてるけどな。なんせ隣にこんな綺麗な花嫁さんがいるんだから」
茶化すように言われ、思わず顔を赤らめてしまう。
「よ、く言うよ。陽生の方こそモデル並みにタキシード姿決まってるじゃない。むしろ私以上に目立ってるんじゃないの?」



