甘い体温②・後編・


ーーー8月中旬、夏。


あれからあっという間に6ヶ月が過ぎた。

寒かった冬も終わり、今じゃ何もしなくても汗ばむほどの季節になった。


この6ヶ月は今までの出来事かまるで嘘のように何事もなく穏やかな日々を送っている。


でも、そんな中少し変わったと言えば…




「果歩様、今日の昼食はいかがなさいますか?」


「あのね。実は後藤とランチすることになってるの。あと1時間ぐらいしたら出ようと思って」


「かしこまりました。それではお車の用意をさせていただきます」



なんと仁さんがお手伝いとして家にやってきたことだ。


しかも私専属の家政婦さん。



「坊ちゃんが仕事に行ってる間一人では何かと不安でしょう」



そう言って私の体調を気遣い、あのお墓参りの後私達のマンションに毎日のように顔を出してくれるようになったのだ。