「少しやり過ぎた。すまなかった」


「――――」



もう、目を丸くするどころの騒ぎじゃなかった。


何が起こったのか分からず、そんな私の思考は完全に破壊してしまう。



……今、何て言ったの?


すまなかった?


そう言ったの?


あのお父さんが私に!?



「用件はそれだけだ。私のことはこの先も恨むなり憎むなり好きにすればいい。別に許してほしいとは思ってない。私のことは今後一切今までのように無視してもらってかまわない。その方がお前達もやりやすいだろう」



えぇぇ!!?


これにはさすがに陽生も絶句した様子だった。


さっきの睨むような表情からガラリと変わり、ハトが豆鉄砲をくらった顔をしている。


そんな私達にお父さんは何とも読めない表情でもう一度ちゃんと振り返った。