「えっ……」


そんなやり取りを前に思わずハッとした私。


そう言えばさっき仁さん言葉の中にも私達って単語があったような…


まさか……



「ええ、先程まで此処に旦那様もいらっしゃいましたよ。お墓参りのあと車から降りて私と一緒に坊ちゃん達を眺めてましたから」



やっぱり……


その瞬間全身から血の気がサーと引いていく気がした。



最悪……


どうしよう、あのお父さんにも見られてたなんて…



うう……

それこそ穴に入ったぐらいじゃ治まらない。


むしろ思いっきり地の底に埋めてほしい…


絶句する私の横で陽生もあからさまに複雑な表情を浮かべていた。


だけど、そんな私達をよそに変わらず穏やかな表情を浮かべたままの仁さんがとても柔らかな声で言った。