仁さんに深々と頭を下げれ、私は慌てて陽生へと助けを求めた。


な、何でこんな所にいるんだろう…


これって偶然?


ていうか、私達が駐車場に来るのをまるで待ち構えてたような態度だし、何だか腑に落ちない展開に頭の中で疑問がふつふつと浮かんでしまう。



「いつから此処に……?」



そんな私の気持ちを悟ったのか、はたまた同じ気持ちなのか、あからさまに微妙な面持ちになった陽生が仁さんに言葉を向ける。

その瞬間何だか嫌な予感がした。



「ええ、1時間ほど前からでしょうか?偶然霊園から出る坊ちゃんと三月様を見かけまして、それで私達も時間があったので此処へ……。
それよりおめでとうございます。実にいいものを見せて頂きましたよ」


「えっ」


「まるで映画のワンシーンを見ているかのようでした。この年になってこんなに目頭を熱くさせたのは久しぶりです」



…………っ!?



その言葉にガツンと衝撃を受けた。



ちょ、ちょと待って!


まさか……見られてたの?


い、今までのやり取りを全部!!??