「まず、今までのことは全部静香から聞いたよ」
「えっ……静香、から?」
「そうじゃ。ここ最近ずっと毎晩のようにわしに電話してきよってな。泣きながら何とかしてくれと頼むんじゃよ」
「泣きながら……ですか?」
「お前達のことを認めてくれないならわしとも縁を切るといいだしてな。終いには逆切れっぽく怒鳴られて電話を切られる始末じゃよ」
「え……」
そうなの?
あの静香さんが??
その言葉を聞いて私は再び陽生と顏を見合わせた。
まさか静香さんがそんな事をしてたなんて……。
だけどその反面、そんな静香さんの優しさにふれて、なんだか急に胸の奥にじんわりと温かいものがこみ上げてしまった。
「さすがにそこまで言われたらわしとしても行動せずにはいられんじゃろう?
ましてや目に入れても痛くない可愛い孫の頼みじゃ。残り少ない人生、この先嫌われたまま最後を迎えるのも寂しいじゃろう?」
ふいに問いかけられた私はやっぱり何も言えなかった。
目の前で話す光治さんの表情、それがとても優しげで、まるであのお父さんとは似ても似つかない雰囲気に戸惑いを隠せなかったから……



