甘い体温②・後編・


やれるもんならやってみなさいよ。


この際ドーンと受けてたってみせるから!


そう意気込み、勢いよく顔を上げようとした私は両手をぎゅっと握る。



「すまんかった」



だけどその言葉を聞いた直後、私はピタリと動きを止め、「えっ」と顔を上げていた。


一瞬聞き間違いかと思った。


でも、違う。



……すまんかった?


今、確かにそう言っーー




「申し訳なかった」


「えっ……」



もう一度聞こえたそんな声と共に、目の前に光治さんの白髪交じりの後頭部が見える。


それは間違いなく、光治さんが私に向かって頭を下げている光景で、言葉を失った私はその場で茫然としながら目を見開いた。