やれるもんならやってみなさいよ。
この際ドーンと受けてたってみせるから!
そう意気込み、勢いよく顔を上げようとした私は両手をぎゅっと握る。
「すまんかった」
だけどその言葉を聞いた直後、私はピタリと動きを止め、「えっ」と顔を上げていた。
一瞬聞き間違いかと思った。
でも、違う。
……すまんかった?
今、確かにそう言っーー
「申し訳なかった」
「えっ……」
もう一度聞こえたそんな声と共に、目の前に光治さんの白髪交じりの後頭部が見える。
それは間違いなく、光治さんが私に向かって頭を下げている光景で、言葉を失った私はその場で茫然としながら目を見開いた。



