甘い体温②・後編・


「果歩、紹介するよ。こちらは椎名光治さん。俺の……祖父だ」


「えっ…」



思わずポカンと瞬きをすると、向かいのソファーに座る光治さんとチラッと目が合った。


白髪交じりの立派な眉毛に、キリッとつり上がった貫禄のある目元。


その表情はどことなくあの人……、陽生のお父さんによく似ていて



「そ、祖父!?」


「初めまして。なるほど、君が噂の陽生の恋人だね。……ふむ。とても綺麗なお嬢さんじゃ」



思わずトレイを落としそうになった。


だって祖父!?


祖父ってことは陽生のおじいちゃん!


おじいちゃんだよね!?


急な展開に心臓がバクバクと跳ね上がった。



「は、初めまして三月……です。いつも陽生にはお世話になってます!」



慌てて頭を下げると、向かいの光治さんからじっと見つめられる気配がした。


その視線はなぜかとても真っ直ぐ、鋭く定められているような気がして……居心地が悪い。



まさか……


私達のことを反対しに来たんじゃ……ないよね?