「果歩、紹介するよ。こちらは椎名光治さん。俺の……祖父だ」
「えっ…」
思わずポカンと瞬きをすると、向かいのソファーに座る光治さんとチラッと目が合った。
白髪交じりの立派な眉毛に、キリッとつり上がった貫禄のある目元。
その表情はどことなくあの人……、陽生のお父さんによく似ていて
「そ、祖父!?」
「初めまして。なるほど、君が噂の陽生の恋人だね。……ふむ。とても綺麗なお嬢さんじゃ」
思わずトレイを落としそうになった。
だって祖父!?
祖父ってことは陽生のおじいちゃん!
おじいちゃんだよね!?
急な展開に心臓がバクバクと跳ね上がった。
「は、初めまして三月……です。いつも陽生にはお世話になってます!」
慌てて頭を下げると、向かいの光治さんからじっと見つめられる気配がした。
その視線はなぜかとても真っ直ぐ、鋭く定められているような気がして……居心地が悪い。
まさか……
私達のことを反対しに来たんじゃ……ないよね?



