「ちょ……、苦しいよ」
「なんかいい匂いがする」
私の言葉を遮るようにして、陽生がクスリと笑う。
私の肩に顔を埋めたまま笑うから、吐息がかかり、何だかくすぐったくて肩がブルッと震えてしまう。
「今日は早いんだな」
「……うん。たまには、ね。今日から出勤でしょ?だから、陽生に温かいご飯ぐらい食べてもらおうかと思って」
「へ~」
「陽生が少しでも元気になってくれるなら、私だってこれぐらい頑張るし」
「………」
そう言うとなぜか陽生は無言になり、突然ピタリと動かなくなってしまった。
……あれ?
私なんか変なこと……言った?
思わず心配になり、顔を後ろに向けようとすると
「はぁ~~」と深いため息が聞こえ、陽生の少し戸惑ったような言葉が飛んできた。



