「どこか痛い所とかはないかな?」
「……はい」
それからすぐに駆けつけてきてくれた秀に診察を受けながら、果歩がどこか不思議そうに辺りをキョロキョロと見渡していた。
「あの、ここは?」
「病院だよ。分かるかな?2週間前お腹の痛みで倒れて此処に運ばれてきたんだけど……」
「運ばれたって………あっ!あのっ」
「大丈夫、赤ちゃんは無事だよ。ちゃんとお腹の中で元気に育ってるから安心していいよ」
一通りの説明を受けた果歩がホッとしたような顔をつくる。
きっと時間が経つにつれて意識が鮮明になってきたんだろう。
俺はそんな果歩に近づき、もう一度確かめるようにぎゅっと手を握る。
「本当に他に気になるところはないんだな?」
「……うん。私、本当に2週間も寝ていたの?」
まるで信じられないという顔をしながら俺に尋ねる果歩。
隣にいた静香に「本当生きた心地がしなかったんだから」
そう突っ込まれると、「ごめんなさい」と恐縮したように少しだけ肩をすくませた。



