「ん……はる、き?」
それは2週間目の朝方だった。
俺はやんわりと握り返してくる手の感触に、うとうとしていた瞼をハッと上げた。
「…はる……」
「っ――!」
一瞬夢かと思った。けれど違う。
声がした方へと視線を合わせると
「果歩!」
うっすらと目を開けた果歩の姿が俺の目の前に飛び込んできて、俺は思わず声を震わせた。
「果歩、俺だ!俺が分かるか!?」
顔を近づけ果歩の手を握り締めると、うつろうつろしながらもしっかりと果歩が頷いてくれる。
それに安堵した俺は慌ててナースコールを押し
「待ってろ!今秀を呼んでやるからな!……ああ、よかった」
そのまま果歩の体を上から覆うように抱きしめ、もう一度安堵の息を吐く。



