甘い体温②・後編・


「その通りだよ。あの人ならこの家の…、親父の全てを把握してる人だから。それに俺達には絶対に嘘のつかない誠実な人なんだ」


「むしろ私達の味方だもの。村井さんは私達の唯一の肉親だって言っても過言ではないのよ」


「………」



うそ……


やっぱり絶句だった。


急な展開に頭がついていけない。



だって、こんなこと…


なんて言ったらいいのか分からず、私は2人の会話を聞きながら力なくゆらゆらと視線を足元に落とす。




「……そ、んな……」



まるで一気に体から力が抜けたようだった。


震える手で封筒を握りしめる私の体からは、戸惑いの波が大きく押し寄せてくる。