甘い体温②・後編・


「果歩もういいから、少し落ち着け」


「でもっ……」


「いいから!」



グイっと陽生の方に向かされた私は勢い余って、眉間に皺を寄せた。


少し重ぐるしい視線。強い眼差しを向けられた私は、そんな陽生にも苛立ちが募るばかり。



「な、によ、陽生だって本当にこのままでいいの!?違うでしょ!?だってお父さんはもうすぐ――」


「親父は死なない。だから少し落ち着けよ」


「……えっ」


「……もう、焦ることなんてない。お前が聞いた話しは全部……、そう、全部でたらめなんだから」


ドクン…と、心臓が妙な音を立てた。


真っ直ぐで真剣な言葉を向けられた私は、思わずえっと瞳を大きくする。



……でた、らめ?