「悪いが用件が済んだのなら出てってくれ。これからまた仕事に戻らなきゃいかん。お前達に構ってるほど暇じゃないからな」
そんな……っ!
立ち上がり、無表情で私達を横切ろうとしたお父さんにやっぱり胸を痛めた私。
この感じ……
ズキズキと痛む中、今までずっと無言だった陽生がポツリと言った。
「……ああ、分かった。あんたの気持ちはよく分かったよ。そうしてくれるとこっちとしても助かるよ。これでやっと肩の荷が下りる。俺の方こそ清々するよ」
え?
嘘!
ちょっと陽生!?
「俺には父親なんかいない。昔からそうだった。むしろ今更父親ぶられても迷惑しかないからな」
嘘……
絶対嘘だ。
そんなこと思ってないくせに!
さっきとは違い冷静な陽生の声。
でも、それはなんだかいたたまれなくて。
体をぎゅっと引き寄せられた私は、ハッとしたように顔を上げる。



