「まさか――、子供、だと?今そう言ったのか?」
まるでふいをつかれたように目を丸くするお父さん。
当たり前だ。
きっと想像すらしてなかった言葉。
それに……まさか、このタイミングでカミングアウトするなんて身構えてなかったから、私だって驚いている。
「本当なのか陽生!」
「ああ、何度も言わせるなよ。果歩は今妊娠してる。俺の子だ。どうせ後ですぐにばれることだし、もうこの際ここではっきりと言っておく!」
ピシャリ、言いきった陽生に、お父さんが何とも言えない表情を見せる。
ああ、怖い。
これでまたお父さんの逆鱗にふれたのは間違いは……ない。
きっとこの後、とんでもない言葉が浴びせられるんだろな。
そんなふうに思い、私はぎゅっと目を瞑って覚悟を決める。



