思わず陽生を凝視した。
それと同時にズキン…と、胸が痛む。
だって、陽生の横顔……、すごく、怖い。
それでいてまるで血が通ってないみたいに冷血で、むしろ目の前のお父さん以上に冷めた顔してる…
「悪いがこれだけは譲れない。
今更こんな家には未練も何もないんだ。俺が憎かったら今すぐにでも縁を切ればいい。俺は家族3人、あんたに邪魔されずに穏やかに暮らしていきたい。それだけが願いなんだ!」
―――…ぎゅっ。
陽生が吐き捨てるように言って、私の手を強く握る。
その手はビックリするぐらい熱くて、静まりかえった書斎にドキリと私の視線が揺らぐほど。
そして……
その言葉を聞いた直後、お父さんの顔色が一気に変わる。
「…家族…3人、だと?」
「ああ、そうだ。来年の今頃には俺によく似た可愛い子供が元気に泣き声をあげてるんじゃないか」
「―――」
無表情でそう言った陽生に、緊張がはしる。
息を飲んだ瞬間、お父さんはあからさまに表情を一変させて、ハッとしたように私へと視線を向ける。



