甘い体温②・後編・


「――で、他に言いたいことは?」


「相変わらず容赦ねーな。仮にも神崎はあんたの親友だろ」


「そんなものは関係ない。こっちも慈善事業じゃないんだ。不都合があれば切り捨てる。それが社会のルールというものだろう」



うーわ。

やっぱり、きつっ。


不要になったモノは全て廃除するって。


この人の辞書に人間の「優しさ」という文字は備わってないんだろうか?


あたしはそんなやり取りを聞きながら、ゾッとする。




「それで?次はどうするつもりだ。はっきり言って私はまだ諦めたわけではないぞ。いいか、お前の結婚候補などまだ他にも山のようにいるんだ。これで終わりだと思うなよ」


「は?ふざけんな。もういい加減にしてくれ!全部そうやって物事を勝手に決めやがって、俺はあんたの都合のいい道具じゃねぇ!

悪いが俺は果歩と結婚する。果歩以外の女とは結婚は絶対にしない!それが嫌なら俺をこの家から追い出せばいい!椎名の戸籍からさっさと俺を抜いてくれ!」




陽生……っ!