「まじかよ…」
そんな光景を目の当たりにしながら茫然と立ち尽くす俺。
ドクドクと尋常じゃないほど一気に頭に血が上っていく。
「…やってくれんじゃねーか……」
手が怒りで小刻みに震えるのが分かる。
つい最近2、3日前に取られただろう写真を見つめながら、俺はそれを力の限りグシャッと握り潰す。
「盗撮とはいい趣味してんじゃねーか」
鋭く親父を睨みつけた。
俺としたことが、この1年まんまとやられてたってわけか…
「盗撮?人聞きがわるいことを言うんじゃないか。親が自分の息子を心配して何が悪い。ほんのちょっと様子を見ていただけだろう?」
「ふざけんなっ!これのどこがちょっとなんだよ!こう言うのを世間では悪質な監視っつーんだよ!」
まさかここまでとは……
自分の親ながら目を覆いたくなるようなこの光景。
もはや怒りを通り越して落胆の感情しか出てこなかった。



