そんなやりとりをしてるうちに玄関の前までたどり着く。私はゴクリと息を飲んで、握られた手にぎゅっと力を入れた。
い、いよいよなんだ……
やばい、心臓がバクバクする。
玄関を開けた瞬間、とても広いホールに圧倒された私。
「うわっ、すご……」
だけどそれ以上にビックリしたのは、私たちを出迎えてくれたお手伝いさんの数々。
は?
いったい何人いるの?ってぐらい思わず圧倒されそうになったけれど、より強くなった陽生の手のぬくもり……。そんな温かさん感じで何とか平常心を保つことができた。
「おかえりなさいませ。坊ちゃんお待ちしておりましたよ」
そして真っ直ぐ奥へ進んだ先――
突然現れた老人にピタッと足を止めた陽生。
礼儀正しく、紳士的な態度でお辞儀をするその人は目じりの皺をより一層クシャっとさせて私の方へも視線をくれる。



