目の前にバサっと大量な紙切れみたいなのが散らばっていく。
いや、紙と言うよりは……写真?
俺は困惑しながらもそこに近づき、ばら撒かれたそれにそっと手を伸ばす。
「…なっ……!」
そして絶句した。
テーブル全体に散らばった写真を何枚か手に取りながら、ただただ顔が歪んでいく。
「なんだよ、これ……」
そこに映っていたのはまさかの俺と果歩とのツーショット写真。
2人で寄り添ってマンションに入って行く姿や、一緒に車に乗り込む姿。
そして2人で顔を寄せ合いながら微笑む姿まで、事細かく1枚1枚鮮明に映し出されていた。
まるで目を疑う様なその写真。
それはどれもここ1年ぐらいの俺達の行動そのもので、何十枚、いや何百枚とあるそれは全て俺と果歩を隠し撮りしたものだった。



