甘い体温②・後編・


ああ、そっか。


全部知ってるんだ。


陽生は全部分かってたんだ。


なのに、変わらず私のことちゃんと信じようとしてくれた。


こんな風に全部私のことを受け止めようとしてくれたんだね。




「陽――」


「――ふっ、お互い本当不器用だよな?」


「えっ」


「お互いのことを思いすぎてこんな空回りとか……、大事にしすぎるっていうのも案外考えものかもしれないな」



何故かそう言って、切なそうに目を伏せた陽生。


私の頭をグイっと胸に押し当てながら、もう片方の手で背中もしっかりと抱き止めてくれる。



「好きすぎて身動きがとれない、とか。マジありえね―し」


「陽……」


「あー……でも、こればっかりはなぁ。だってすげー好きだし。この気持ちだけはどうすることもできねーから」



頭を優しくポンポンとされる。


だけど、そんな仕草もとても切なそうだったから、私はただ涙を零し「うん……」と、言葉を向けることしかできなかった。