ああ、そっか。
全部知ってるんだ。
陽生は全部分かってたんだ。
なのに、変わらず私のことちゃんと信じようとしてくれた。
こんな風に全部私のことを受け止めようとしてくれたんだね。
「陽――」
「――ふっ、お互い本当不器用だよな?」
「えっ」
「お互いのことを思いすぎてこんな空回りとか……、大事にしすぎるっていうのも案外考えものかもしれないな」
何故かそう言って、切なそうに目を伏せた陽生。
私の頭をグイっと胸に押し当てながら、もう片方の手で背中もしっかりと抱き止めてくれる。
「好きすぎて身動きがとれない、とか。マジありえね―し」
「陽……」
「あー……でも、こればっかりはなぁ。だってすげー好きだし。この気持ちだけはどうすることもできねーから」
頭を優しくポンポンとされる。
だけど、そんな仕草もとても切なそうだったから、私はただ涙を零し「うん……」と、言葉を向けることしかできなかった。



