『別れよう……』
この言葉がこんなに辛いものだなんて思わなかった。
こんなに重い言葉だなんて知らなかったよ。
覚悟、してたはずなのに。
自分から決断した結果なのに、さっきの時間を巻き戻したくてたまらない。
きっと、どこかで安心してた。
陽生は何があっても私の手を離さないんじゃないかって。
どんなに拒んだって、きっと私を……
そんな根拠のない勝手な自信。バカバカしい思いあがりを抱いてた自分をおもいっきり殴ってやりたい。
でも……
終わったんだ。
もう、本当に。
甘く、華やかだった夢は終わりを告げた。
これで
全て
何もかも――…



