甘い体温②・後編・


なぜだか体から力が抜けて、頭の中が真っ白になった。


陽生のため。


そして私達の未来のため。


これが一番いい道だって思ってのことなのに





「―っ――」



涙が、止まらない。


何でこんなに苦しいの?


苦しくて、苦しくて。


ぽっかり心に大きな穴が開いたような。何もかもを失った絶望感――





「ヒック……」



両手で顔を覆って、肩を震わせた。


自分でこの別れを望んだはずなのに……もう、後悔してる。


本当にこれでいいのって?


嫌で嫌で、張り裂けんばかりに痛いと心が悲鳴を上げる。