甘い体温②・後編・


陽生の手が私の頭をそっとひと撫でして、そして名残惜しそうに消える――


ゆっくり去っていく背中。



パタン……


玄関のドアが静かに閉まる音がして、足音がゆっくりと遠ざかっていった。





「あ……」



残された部屋で、意識がだんだんとクリアになっていくのが分かる。


はっきりと鮮明になる感覚の中、私は壁にもたれたまま、息を殺すしかできなくて――





終わった。


瞬時にそう感じた。





そう


これでいい。


これでいいんだ。


きっとこれで……




そう思うのに、私は目の前の状況を把握して、ぎゅっと胸元を握りしめる。