……わか、れる?
「ごめんな。まさか果歩がそんなに思い詰めてるなんて知らなかったから。そんなに俺と一緒にいるのが辛いなら……もういいよ。離れよう」
そっと頭を撫でる温かい手。
私は不意をつかれたように顔を上げる。
ズキン……
目の前の瞳がとても切なそうに揺れている。
酷く、とても傷ついたようだった。
だけど、その表情からは何かを決意したものも感じられて
……陽生?
「もう、お前の好きになようにしたらいいよ。自分の思う通りにやってみればいい」
「え……」
「お腹の子供は俺が責任もって認知するから。お金の面でも果歩達が困らないようにちゃんとする。困ったことがあったらいつでも頼ってくれていいし、いつだって何かあれば相談しにくればいい。
俺はどんな時も果歩の味方だから、例え一緒にいられなくてもずっと果歩とそのお腹の子どものことは大事に思ってるから。だから……
それで、いい?」



