「…はる……き?」
「俺はもういらない?」
「えっ」
「俺は……、そのお腹の子の父親にもさせてもらえないのか?」
驚きすぎて息が止まる。
一瞬何を言われたのか理解ができなかったけれど、……でも、すぐに全身から血の気が引いていくのが分かった。
「なんで……」
「俺と別れてどうするつもりなんだ?このまま……未婚の母にでもなるつもり?」
「!?」
「そんなの俺が許すとでも思ってんの?」
ぎゅっと、手首を掴まれてピクリと心臓が凍りつく。
「俺ってそんなに頼りない存在なのか?果歩にとって俺はその程度の男なわけ?」
じっと見つめられて、私は瞬きすらできなかった。



