甘い体温②・後編・


「…はる……き?」


「俺はもういらない?」


「えっ」


「俺は……、そのお腹の子の父親にもさせてもらえないのか?」



驚きすぎて息が止まる。


一瞬何を言われたのか理解ができなかったけれど、……でも、すぐに全身から血の気が引いていくのが分かった。



「なんで……」


「俺と別れてどうするつもりなんだ?このまま……未婚の母にでもなるつもり?」


「!?」


「そんなの俺が許すとでも思ってんの?」



ぎゅっと、手首を掴まれてピクリと心臓が凍りつく。



「俺ってそんなに頼りない存在なのか?果歩にとって俺はその程度の男なわけ?」




じっと見つめられて、私は瞬きすらできなかった。