甘い体温②・後編・


「―――」


なに、これ……


突然閉ざされた空間に唖然とする私。


そして右手に感じる力強い大きな手。


バクバクと激しい動悸に襲われて、今にも倒れてしまいそうになったけれど



「…なにしに、来た……の?」



震えながらそう言った。


陽生の顔を見ずに素っ気ない態度を示すと、頭上から鋭く突き刺すような視線を感じた。



「なにって、家出少女を捜索にきたんだけど?」


「手紙……読まなかったの?」


「読んだけど、あれだけで俺が納得すると思ってる?」



低い声に、淡々とした返し。


私の冷めた態度なんか何でもないような素振りで、陽生が言葉をたたみ掛けてくる。